イベント

ビブリオテイクレクチャー
2012本の栞コンペ
ティーチイン

ビブリオテイクレクチャー報告

※ビブリオテイクレクチャーとは・・・図書館で購入した特別な図書(または視聴覚資料)について、先生方によるレクチャーを開催する企画。

第8回 川北健雄教授
第7回 宮本隆司教授・赤崎正一教授
第6回 寺門孝之教授
第5回 野口正孝教授
第4回 花田佳明教授
第3回 貴島正秋教授
第2回 鈴木明教授
第1回 宮本隆司教授

第8回(2013.11.29) 川北健雄教授 

タイトル:メタボリストたちが描いた未来

11月29日(金)に図書館AV室にて第8回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。
約25名の方々にご参加いただきました。


メタボリズムとは、生物学用語で新陳代謝という意味で、「デザインや技術は人の生命力が表すかたち」と考え、1960年代の建築家たちがそれをスローガンにしておこした建築運動のことで、国際的にも大きな影響を与えました。
2011年9月から2012年1月に、メタボリズムを回顧する展覧会が東京の森美術館で開催され、その時に発掘された昔の貴重な映像や展覧会の様子を記録した映像を見ながら、メタボリストの立役者達や彼らが設計した代表的な建築作品について川北先生にレクチャーしていただきました。



レクチャー終了後はAV室から図書館会議室に場所を移して懇親会を開催しました。川北先生を囲んでのおしゃべりに花が咲いて、楽しいひと時となりました。

最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。


第7回(2012.07.20) 宮本隆司教授・赤崎正一教授

タイトル:杉浦康平のブックデザイン

7月20日(金)に図書館AV室にて第7回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。



約90名近くの方々にご参加いただきました。客席には杉浦康平先生ご本人のお姿も!

作成時のエピソードなど、興味深く貴重なお話をたくさんご披露くださいました。



『地図』は限定800部という貴重な写真集で、レクチャー講師の宮本先生も直に手にとられたのは初めてとのことでした。内容は、原爆ドームの内側、死の沈黙、戦争の残骸、戦争の痕跡、そういうものがずっとつながっている非常に重苦しい写真です。『地図』というタイトルは川田喜久治氏が考えたもので、内容から感じとれる痛みを伴った強烈なヒリヒリしたイメージを踏み台にして、我々がこれからどこに向かって行くべきか、そういう地図を組み立ててほしい、という願いをこめてつけられたものだそうです。

『印』は、フランスの思想家ロジェ・カイヨワが森田子龍の書に触発されて記したもので、こんにゃく版という技術を使った印刷方法で作られています。印刷というよりは版画に近いものだそうです。

『井上有一絶筆行』は、井上有一氏が最後に残したい言葉を記したものです。大きな筆を使い、紙の上を自在に走り回って書を書かれる姿は、音楽を奏でているように見えるそうです。

『多留保判男色大鑑』は、井原西鶴自身の少年愛論が述べられており、男色文化は江戸の文化では、特殊なことではなく、むしろ普通のことで、西鶴版と現代語訳版の両方が入っています。
清刷りという、活版印刷とオフセット印刷の合体物みたいなもので、活版印刷したきれいなゲラを直接版下として使うため、オフセット印刷でありながら、文字は活版の特徴を強く残しているそうです。

次から次へと興味深いお話しが出てきて、あっという間に終了時間となってしまいました。レクチャー終了後は、資料を手にとって見ることも出来ましたので、 皆さん、とても熱心に見ておられました。



最後になりましたが、お暑い中またお忙しい中、足をお運びくださった皆様ありがとうございました。長時間立ち見をしてくださった皆様におかれましては、この場を借りてお詫び申し上げます。


第6回(2012.01.20) 寺門孝之教授

タイトル:イラストレーション・ブックス~ひめやかな歓び

1月20日(金)に図書館AV室にて第6回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。



約70名弱の方々にご参加いただき、立ち見が出るほど大盛況でした。



当日配布した寺門先生作のレジュメも大好評でした。


絵本編集者であり稀代のイラストレーション、絵本のコレクターであり、吉祥寺に絵本専門店とギャラリーを兼ねるトムズボックスを構える土井章史氏が出版しつづけてきたイラストレーションブックの数々や藤田嗣治、小村雪岱、太田大八、茂田井武、和田誠、真鍋博等についてもご紹介いただき、予定の時間を30分延長してのレクチャーとなりました。 紹介資料のリストはこちら紹介資料リスト(PDF)

レクチャー後の懇親会も、和気藹々と楽しい時間となりました。

最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様ありがとうございました。また、残念ながら立ち見となってしまった皆様には、この場を借りてお詫び申し上げます。


第5回(2011.06.30) 野口正孝教授



タイトル:コムデギャルソンのビジュアルマガジンSixの指し示すもの

6月30日(木)に図書館AV室にて第5回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。


約30名の方々にご参加いただきました。

1988年から1991年までの4年間にわたって発行された全8冊の顧客向けのビジュアルマガジン『Six』と、コムデギャルソンのデザイナー、川久保玲とのコラボレーションが実現した一冊『Visionaire20』について、レクチャーいただきました。
『Six』は、商品だけをカタログ的に見せるのではなく、様々な趣向が凝らされており、例えばvol.2のテーマは「Parallels」(平行な、並列の)、vol.3のテーマは「Movement」(動き)など、そのテーマに基づいて構成されています。その写真が何を表しているのかをひも解きながら見ていくのも面白いそうです。





『Visionaire20』は、中に入っていたドレスが作れるパターンを使って、実際に縫ってみたものを見せていただきながら、切り替え線の持っている動き、躍動感についてご説明いただきました。





レクチャー終了後の懇親会も、先生を囲んでのおしゃべりに花が咲いて、楽しいひと時を過ごしました。
最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。


第4回(2011.06.15) 花田佳明教授

タイトル:『国際建築時論』と『国際建築』が伝えたもの-日本におけるモダニズム建築の黎明期の記録-

6月15日(水)に図書館AV室にて第4回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。



約20名弱の方々にご参加いただきました。





雑誌『国際建築時論』と『国際建築』について、雑誌の概要、建築誌的位置づけ、編集者小山正和のこと、また雑誌の表紙についても、毎年デザインを変更し、デザイン的工夫が施されていたことなどをレクチャーいただきました。
花田先生ご所蔵の現物も見せていただきました。





レクチャー終了後の懇親会も、閉館までの短い時間でしたが、皆さん楽しんでくださいました。

最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。


第3回(2010.11.17) 貴島正秋教授

タイトル:近代教育学の始祖・絵本の父~コメニウスの『世界図絵』の意義を求めて~

11月17日(水)に図書館AV室にて第3回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。



約30名弱の方々にご参加いただきました。

近代教育学の始祖、絵本の父と称されるコメニウスですが、今回は絵本の父であるコメニウスに焦点をあてて、レクチャーいただきました。
コメニウスの代表作の1つ、『世界図絵』をもとに、彼がこの著書をどんな思いで構想したのか、子供への教育に、視覚に訴えること即ち絵が重要な役割を果たしていると考えていたことや『世界図絵』の出版の経緯等について解説いただきました。



また、貴島先生が所蔵されている、貴重な初版本の『世界図絵』、版違いの何冊かの『世界図絵』、旅行された際に入手されたコメニウスのパンフレット、絵葉書、メダル等も見せていただきました。普段、眼に触れる機会のない貴重な資料を、実際に手にとりながら、見せていただくことが出来ました。







レクチャー終了後の懇親会も、最初から最後まで楽しい雰囲気満載でした。

最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。


第2回(2010.07.22) 鈴木明教授

タイトル:カップマルタンの休暇小屋のひみつ~・・・ル・コルビュジエの図面アーカイブからわかること~

7月22日(木)に図書館AV室にて第2回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。




約20名弱の方々にご参加いただきました。

ル・コルビュジエが最後に住んだというカップマルタンの休暇小屋。なぜ、彼がこの小屋にこだわるのか、その魅力と秘密について解説いただいた1時間でした。
アーカイブの愉しみについても、『Le Corbusier plans』(DVD-ROM)【※1】に記載の図面を実際に見ながら解説いただきました。

レクチャー終了後、図書館会議室で懇親会を開催しました。短い時間ではありましたが、笑い声の絶えない、和やかムードの懇親会でした。

最後になりましたが、暑い中またお忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。

※1 パリ、ル・コルビュジエ財団に所蔵されている全ての建築作品の設計資料、これまで公開されていなかった図面を含む35,000点をDVDに収録、刊行したもの。


第1回(2010.06.17) 宮本隆司教授

タイトル:写真家ロバート・フランクに密着~コンタクトシートで見るロバート・フランクの写真集『アメリカ人』~

6月17日(木)に図書館AV室にて第1回ビブリオテイクレクチャーを開催しました。



約30名弱の方々にご参加いただきました。

写真家ロバート・フランクの写真集『アメリカ人』の中の作品83枚を見ながら、その写真が全てライカを使用して撮られたものであること、時代は小型カメラで撮影する絶頂期であったこと、また、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ウィリアム・クライン、ウォーカー・エヴァンス、森山大道らとの作品比較をしながら、興味深いお話が盛りだくさんの1時間でした。

講義の後は、場所を閲覧室に移して、30分程度、当日のみ展示していた図書を宮本教授の解説のもと、参加者が手袋をして、実物を手に取りながら閲覧しました。







最後は図書館会議室で懇親会を行い、お開きとなりました。懇親会では宮本教授を囲んで、レクチャーの感想を言い合ったり、レクチャー以外のことを質問したりと楽しいひと時を過ごしました。宮本教授のここだけの秘密の話も聞くことができ、参加した方々はラッキーだったのではないでしょうか。

最後になりましたが、お忙しい中、足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。


2012 本の栞コンペ

12/20に本の栞コンペの授賞式を行いました。
応募総数14名19作品の中から見事、以下の学生さん達が受賞の栄冠に輝きました。

○図書館部門(審査員:図書館委員の教員、図書館職員)

優秀賞 11M4042 水戸口 舞さん


佳 作 10V0065 中谷 友美さん



○学生部門(審査員:本学の学生)

優秀賞 09V0073 三島 由衣さん


佳 作 09V0073 三島 由衣さん

※な、な、なんと!三島さんがW受賞です。



花田館長、作品を講評中


賞状と賞品の授与!


受賞おめでとうございます!

残念ながら賞はとれなかったけれど、頑張って生み出された作品たちは、それぞれに味があって、私たちを驚かせたり、楽しませたりしてくれました。
授業の課題制作で大変な中、応募してくださった皆さん、力作をありがとうございました!審査に快く協力して、真剣に悩みながら選んでくれた皆さん、ありがとうございました!


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ティーチイン開催報告

2011年10月15日(土)に、本学図書館主催のティーチイン「本はどうなる!本の凄まじさに再び巡る。」が開催されました。パネラーには、グラフィックデザイナーの鈴木一誌氏、写真家・写真評論家の港千尋氏、本学ビジュアルデザイン学科の戸田ツトム教授をお迎えし、司会は本学図書館長 小山明が務めました。約140名の方にご来場いただき、13時30分から始まったシンポジウムは、パネラーの方々の熱のこもったトークで、終了予定時刻を延長するほどでした。
以下に少しだけ、その講演の概要をお届けします。
※パネラーとして、文芸批評家の福田和也氏もお迎えする予定でしたが、急なご予定が入ってしまい、当日は残念ながらお越しいただくことが叶いませんでしたことを改めてお詫び申し上げます。


チラシ



ティーチインの様子

講演内容
・鈴木 一誌(グラフィックデザイナー)
・戸田 ツトム(グラフィックデザイナー)
・港 千尋(写真家・写真評論家)

※パネラーの主な著作リスト

グラフィックデザイナー
鈴木 一誌
        

我々の世界は、正方形に捉われている。まず、活字が正方形であり、携帯電話の文字がドット(正方形)の集合であり、建築の設計図も正方形のグリッドから成り立っている。つまり、正方形からあらゆるものが生み出され、長方形も正方形から派生している。 
そして、本とは正方形を巧妙に構築した長方形という発想の塊であり、矩形であるページ、正方形である活字をレイヤー状に積み重ねることで、正方形に依拠した思考法を具体物にしたものともいえる。 
電子書籍が本の新しい形を作り出すとするなら、正方形の呪縛から逃れない限り、紙の本の模倣で終わるであろう。

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グラフィックデザイナー
戸田 ツトム
本、永久運動
ルネサンス以降、永久運動とは外部から完全に隔絶し宇宙と同等の存在だった

象徴と現実
「本」は常に現実の場から離れようとしている

文字の機能
「記録と伝達」はお互いに排除しながら生きてきた歴史

「物体」の思想
哲学や社会学には思想があり、物体には科学がある、と言うが・・・

本と文字の力
たとえば「薔薇の名前」という作品に、そしてゴミ箱に捨てられた本たちについて

本を描く人々
ヨーロッパ近代、絵画において「本を描く技術」が出現した

本という「モノ」
物体としての本を考える、キリスト教の力、キーファーの仕事

開かれた本の話
OPEN WORKS

本、永久運動
原発と大量生産、本の在処の意味

本を捨てよ
電子本への警告

本の未来
我々は間違っていたのか・自然観・芸術観・生活観・エネルギー・安息への希求、について。

(上記のテーマにそって講演が進み、本そのものに対する見かたや感じ方を変えていかないと、未来の本の姿はそう簡単に現れてくれないのではないだろうかとの疑問が投げかけられた。)

写真家・写真評論家
港 千尋
本という物質は力や象徴性を持っており、それらを無視しては、本の未来は考えられない。一時期メディアを騒がせた紙の書物と電子媒体の問題は、どちらを選ぶというのでも、共存と言うのでもなく、電子化されることによって、本をよく見るようになり、本とは何だったのかということをよく考えるきっかけになったと言ってもいい。また、本が持つ特質の一つは紙の触感やページをめくる時の感触といった感性であり、本が人間に与える感性を我々は完全に捨てることはできないと思う。現に、私が2年前に日本経済新聞社でキュレーションした「タイポロジック」という展覧会も含め、ここ数年ブックアートの展覧会が世界中で増えており、アーティストが多くの本をテーマにした作品を作り続けている。 
電子化されたネット上の書籍は、どこからダウンロードしているかも分からないし、元々どんな形をしていたのかも分からず、ファイルとして限りなく断片化していく。それに対して、物を作ることによって本が持っている全体性を配布し、取り戻していくことがデザイナーやアーティストの本の未来に対する権利であり、義務なのではないかと思う。
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パネラーの主な著作リスト(※本学図書館に所蔵の有るもの)



書名をクリックすると、所蔵の詳しい状況が分かります。

グラフィックデザイナー
鈴木 一誌
『知恵蔵裁判全記録』  知恵蔵裁判を読む会との共編<021.2/CHI>
『重力のデザイン:本から写真へ』<021.4/SUZ>
『ページと力:手わざ、そしてデジタル・デザイン』<021.4/SUZ>
『画面の誕生』<778.04/SUZ>
『映画の呼吸:澤井信一郎の監督作法』  澤井信一郎との共著<778.21/SAW>

写真家・写真評論家
港 千尋
『書物の変:グーグルベルグの時代』<020.4/MIN>
『考える皮膚:触覚文化論』<701.4/MIN>
『新編 第三の眼:デジタル時代の想像力』<704/MIN>
『瞬間の山:形態創出と聖性』<748/MIN>
『文字の母たち』 <749.41/MIN>

グラフィックデザイナー
戸田 ツトム
著作
『Drug/擬場の書物』<007.63/TOD>
『森の書物』<021.4/TOD>
『断層図鑑』<727.04/TOD>
装幀
『肖像画論』 高階秀爾/著 <723.3/MOZt>
『ゴダール・映像・歴史:『映画史』を読む』 四方田犬彦、堀潤之/編<778.04/GOD>

港 千尋著/戸田ツトム造本・装幀
『太平洋の迷宮:キャプテン・クックの冒険』 <297/MIN>

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